毎年5月になると、その年の秋に開催される全国障害者スポーツ大会の選手選考を兼ねて、全国各地で地域の障害者スポーツ大会が実施されます。 水泳、陸上、フライングディスク、その他、いろいろな競技が行われます。今回は、筆者が過去に出場経験のある、そして今年度も出場予定の水泳の25メートルクロールについて、いかにしてクロールを速くおよぎきるかについての私見をご紹介します。 ついでなので、「障害者スポーツ大会」における、水泳競技の出場区分と協議気息、禁止事項の一部をご紹介します。
1。出場区分 区分は障害種別(肢体障害、視覚障害、知的障害)ごとにいくつかのクラスがあります。筆者は、「区分24(視力0から0.01)」のクラスです。本来であれば、「視覚障害」に加え「聴覚障害」もあるので、「視覚と聴覚の重複障害区分」があってもよいのでしょうが、そもそも「視覚と聴覚の重複障害者」の実数自体が非常に少ないため、「視覚障害区分24」で協議に参加することになります。このクラスは、光を通さないブラックゴーグルを着用すること、ターン、またはフィニッシュ地点で、タッピングバーによる合図をする(壁に衝突するのを防ぐため)ことが必須となっています。なお、筆者が学生時代に競泳に出場した時は、ゴーグル着用やタッピングによる合図といった規則はありませんでした。
2。競技規則、禁止事項の一部 その他、筆者が競技に参加する上で重要なことは、「スタートの合図」です。これは、介助者を同伴して、手や肩などをたたくことで合図をしてもらうものです。障害者の競泳のスタートの方法には「飛込スタート」と「水中」スタート」があります。筆者は元々は飛込でしたが、今はっ水中スタートで参加しています。 競技規則には禁止事項も規定されています。主なものを3点紹介します。 ①介助者、同伴者は競技エリア、及び招集所についてコーチングをしてはならない。 ただし、同伴者による距離および種目の確認のための声掛けは認める。 ※パラ水泳の時でも談笑してたりすると怒られます。選手同士なら問題ないです。 ②介助者、同伴者は競技エリア、及び招集所において許可されたこと以外をしてはならない。 ※これは、カメラやストップウォッチ、携帯電話などを使うことが禁止ということになります ③視覚と聴覚の障害が重複している競技者が出場する場合は、スタートの合図を競技者に伝えるため、介助者が競技者の体に触れることが認められる。ただし、競技者を進行方向に押し出すような合図は、競技者に勢いを与えることになるため、フォルススタート(失格)となる。 したがって、台の上、台の横からの飛び込みの場合は、アシや腰の横を軽くたたいたり、同じ部位に触れた手をスタート合図と同時に離したりするなどの方法を用いる。水中スタートの場合は、頭や肩を軽くたたいたり、同じ部位に触れた手をスタート合図と同時に離したりするなどの方法を用いる。 なお、その際には道具を使ってはならない。
3。クロールを速く泳ぐには? 筆者はこれまでほとんど自己流で泳いでいました。2023年の5月にスポーツ大会競泳でクロール25Mを泳いだ時の記録が、21秒とふがいない結果に終わりました。20秒を超えてしまったのは、初めての経験でした。水泳競技は学生時代以来でしたから、実に40数年ぶり。長いブランクの間にパフォーマンスが落ちてしまったり、泳ぎ方が変わってしまったのかなと気になり、水泳のパーソナルトレーナーを探し、直接指導を受けてみることにしました。 東京アクアティクスで紹介してもらったパーソナルトレーナーの指導のおかげで、いかにして速く泳ぐか、しっかり学ぶことができましたので、ご紹介します。
4。クロールを速く泳ぐための五つのポイント まず、1番重要なことは、「身体を水面に浮かす」ことです。水中で俯せになると、下半身が沈みがちです。下半身が沈むと水の抵抗で推進力が落ちます。下半身を水面でキープするためには、顎を引いて頭を水中に入れ、勢いよくバタ足を打ち続けるテクニックが重要です。 次に、上半身を安定させ、大きく速いストロークをかくこと。両腕は交互にしっかり前方向へ出し、勢いよく後ろへかききります。このストロークにスピードをつけて前へ進めていきます。 三つ目が、バタ足です。腕のストロークと同様に、勢いのあるバタ足を打つことで、下半身が沈むのを防ぎます。5.まとめ 今回はクロールを速く泳ぐためのコツを教わったので、メモのつもりで書きまとめてみました。整理すると、
①頭から足先まで、水面に浮くように姿勢を保つ。②両腕のストロークは速い回転を意識する。
③両足は、速いバタ足を打つ。
④息継ぎの回数は少なめにする。
⑤コースロープに触れながらまっすぐ泳ぐ。
速く泳ぎたい人は、上記を参考にチャレンジしてみてください。
水泳で速く泳ぐテクニック
