手話施策推進法の成立とこれから

しんべいのBLOG

   「手話」を学びたい 
 音声日本語を第一言語とする人達、特に中途失聴者や盲ろう者(視覚障害を併せ持つ聴覚障害者)はどこへ行けば「日本手話」を学ぶことができるのでしょうか。

「新法に手話の定義を!」
   はじめに
 「手話」に特化した法律ができました。「手話に関する施策の推進に関する法律」がその名称です。
 同法律は、「障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟(以下、議連)」によって国会へ提出された議員立法です。2006年12月に国連で採択された「障害のある人の権利に関する条約」に「手話は音声言語と同等の言語である」ことが明記されたのを受けて、日本国内においても手話の認知度を高めるために、手話に関する法律を作ろうと全日本ろうあ連盟をはじめ関係者が日本政府へ働きかけてきました。そして、昨年夏から数回に渡って開催された議連総会において、議連から出された法律の骨子案をたたき台に、意見交換を重ねてきました。私は、全国盲ろう者協会の立場で同議連総会に出席し、骨子案への意見や要望を出してきました。 
 聴覚障害の息子さんの母親で元SPEEDの今井絵理子議員が事務局長を担う議連総会で取りまとめた法律案が、国会で可決成立したことは我々当事者にとっては大きな感激です。


 私がまだ「手話」があまりできなかった頃、それは30数年前になりますが、友人にお願いして手話サークルへ案内してもらいました。目的は、「日本手話」を学ぶことでした。ところが、サークルに参加していた皆さんは「盲ろう者を初めて知った」ということで、一様に驚いていました。盲ろう者のコミュニケーション方法や「手話」に触れる「触手話」という方法があることさえ知らなかったようです。そればかりか、女性が男性の手に触れるのをためらう人もいました。今ではずいぶんと「触手話」が知られるようになってきましたが、それでも社会的認知度はまだまだ低いと言わざるをえないでしょう。
 今回の法律には、第11条「その他の手話の習得の支援」の条文に、「手話を学習することができる機会の提供その他の手話の習得の支援のために必要な施策を講じる」と規定されています。この法律が実効性のあるものになることを期待しています。

   「手話」と「触手話」
 一般に「手話」と言った時、「日本語対応手話」を指すことが多いのではないでしょうか。手話サークルや教室へ行くと、「四季の歌」などを「手話」で表現するということをよく見かけました。
 「日本手話」はビジュアルな空間表現による言語です。手指の動きに加え表情、頭や肩の動作、それこそ「全身表現」と言えると思います。対して「触手話」は、「手から手へ」のかなり限定されたコミュニケーション方法となります。「触手話」を読み取るとき、相手の表情を相手の手からだけでは読み取れません。

   「手話」を法律で
具体的に5年後の法律の見直し時には、「手話の定義」を新設し、
1.「手話」は国によっても独自の言語。
2.音声言語に対応した手話もある。
3.盲ろう者に特化した「触手話」がある。
といったことを盛り込んで頂きたいと思っています。そうすることによって、「日本手話」や「触手話」の社会的認知度を高めていきたいものです。

(門川紳一郎)

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